吸い玉・カッピングの株式会社医工

到達真空度と排気量

2013.1.15|真空ポンプの特徴

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ここでは 吸い玉・カッピングの真空ポンプとして重要な到達真空度と排気量についてご説明致します。

到達真空度と排気量

ポンプを選ぶ場合、多くの方がまず参考にするスペックは到達真空度だと思います。到達真空度の値とは、そのポンプがカップをどの程度まで減圧できるかという性能を示します。ポンプの性能を説明するには一番単純でわかりやすいですね。

排気量は少し判りづらく感じる方も多いようです。

排気量について説明致しますと、カップを吸引するスピードだと考えて頂くのが一番簡単だと思います。カップを吸引する時に、排気量の多いポンプはそれだけ到達真空度に早く達する事ができます。

極端な例を挙げさせて頂くならば、仮に、到達真空度は高いが非常に排気量の少ないポンプがあった場合、カップを真空に近づける能力は高いのですが、ひとつのカップを吸引するのに何分もかかってしまう、といった事もありえるわけです。

到達真空度はわかりやすい目安ではありますが、排気量も非常に重要な 要素だとおわかり頂けたでしょうか。

 

 

電動ポンプは戦後日本において広く普及し、それにより吸い玉の近代化が進み、近代的な吸い玉については日本で多くの発展をしてきました(参考資料:講談社刊「医科学大事典」1982年,吸角法の項,1980年における日本・中国・韓国の比較)。電動ポンプが普及し始めた当時はかなり強い吸引を推奨されていたようです。そのゆえにかつては、強く吸えば吸う程良いといった認識がもたれていたようです。

しかし現代では吸い玉・カッピングの研究も進み、強い痛みをともなうような吸引はあまり推奨されなくなって来ています。※

その為、到達真空度はかつてより重要視されなくなり、それよりも使い勝手の面から考えると排気量の方が重要だと考えられるようになってきています。

排気量の重要さが一番わかるのは、髪の生え際などのカップを吸着しづらい場所でしょう。通常、そういった箇所を吸引する場合はカップとポンプを繋いだまま持続的に吸引する方法がとられます。カップが外れやすいという事はカップと肌に隙間があり、そこから空気が入ってきているという事です。その状態でも吸引し続ける為には、入ってくる空気よりも多くの空気を吸引し排出しなければなりません。

そこで排気量が重要になってきます。

いくら到達できる真空度が高くても排気量が低いと、この入ってくる空気よりも多くの空気を排気できません。つまりカップが吸着しづらい場所を吸引できない、という事も起こり得るのです。

また、多数のカップを繋いだ状態で一度に吸引する場合、カップの数の分とそれを繋ぐチューブ内の空気を排出しなければならなりません(繋いだカップをひとつの大きなカップに見立てて頂くと良いかもしれません)。そういった場合でも排気量が大きなポンプでは素早く吸引できますので使い勝手が良好です。

 

 

※強い吸引を推奨しないのは、あくまでも一般的な見地、基本的な施術の考えからのご説明です。

吸い玉・カッピングに何十年も携わり熟知している先生ならば、様々なアプローチ方法のひとつとして強い吸引を使われる事もあるかもしれませんし、患者様の状態にあわせた施術をする技術も持っていらっしゃるでしょうから問題は無いと思われます。

しかし、吸い玉・カッピングを始めたばかりの先生や一般の方が、結果を求めるがあまりに強い吸引を使うのは非常に危険です。

特に業務でのご使用を考えていらっしゃる場合、強い吸引は患者様の負担が大きい事、肌へダメージを与える可能性もある事、これらを考慮して頂く必要があります。